ブログ:インデックス投資について サブタイトル:人生を豊かにするための選択肢 | 株式会社LVAC

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  • NEWS2022.12.23

    ブログ:インデックス投資について

    サブタイトル:人生を豊かにするための選択肢

     

     

     第1章 「投資を始めたきっかけ」

     第2章 「投資信託、インデックスファンド、つみたてNISAの混同」 

     第3章 「インデックスファンドの5つの魅力」

     第4章 「インデックス投資を失敗させないための5つの重要なこと」

     第5章 「インデックスファンド選びの4つのポイント」

     まとめ

     第1章 「投資を始めたきっかけ」

     なぜ、投資を始ようと思ったのか。きっかけは在宅勤務、テレワークです。コロナウィルス感染拡大に伴い、私が常識だと考えていた日常は大きく変わりました。当たり前だった日常、そして働き方は突然変わりました。通勤時間の往復2時間がなくなり、新たな時間が生まれ、また精神的、身体的な余裕ができたことで、おその新たな時間を自己投資にあてるようになりました。ここでいう自己投資とは、①朝活(朝早く起きて読書をする、勉強する) ②マラソン(朝6時から3-5km走る)の大きく2つです。この書籍を書いている現時点では、①朝活は135日継続、②マラソンは95日継続しております。毎日継続している朝活の中で、一冊の本に出会います。その著書は、「金持ち父さん、貧乏父さん」著者:ロバート・キヨサキです。THE 投資のバイブルとも言われる書籍なので、聞いたことはある、既に読んだことがある方がいらっしゃると思います。私は今この本に出会いました。読書はもともと好きで、月に数冊程度読みますが、ただ読むジャンルは自己啓発本や営業系の本ばかりと偏りがありました。そんな私が在宅勤務で生まれた時間を少しでも有効活用できないかと、たどり着いたのが、本の要約YouTubeです。今どきだなと言われそうですが、本を購入しても、第1章やはじめにだけを読んで終わってしまったり、本を購入したら、購入したことに満足してしまうなんてことも日常茶飯事なずぼらな私にとって、数百ページもある本を動画で要約してくれるのは非常に都合が良かったわけです。今までは、正直いってそんなものは邪道だと思っていました。あくまでも「本は紙の本に限る」と無駄な信念を貫き、全く手を出してこなかった頑固な自分を少し後悔しました。今では、kindle paperwhite(電子書籍)でも本を読むようになりました。新しいものをどんどん購入したりすることは避けたいですが、世の中でなぜこれほどに電子書籍が流行しているのかを考えて、まずはその良さに触れることも大事だなと最近感じています。話が少し逸れました。ここでお金の話をしますと、本は購入すると新品なら1000円から1500円、中古でも1000円ほどはする中、YouTubeの本要約動画は無料です。お金をかけることなく無料で、しかも時間もかからない、この2点のこの手軽さによって、今まで手を出してこなかった、ジャンルの本を手当たり次第触れていくこととなりました。特に時間のメリットは非常に大きいなと感じました。100ページ以上ある本の内容を約10分ほど(内容によっては30分ほど)でまとめてくれていますので、もう一つの自己投資であるマラソンをしながら、本の要約動画を聞くことが次第に日課となっていきました。

     私は大学では経営学部を専攻しており、経済に興味を持っており、もちろんお金の話は好きな方です。そんな中出会った本が、「金持ち父さん、貧乏父さん」です。正直言って、とても衝撃を受けました。これは決して大袈裟ではありません。本を読んだ後に知ったことですが、この本についての反応は様々あるようです。特に読んだ後で実際に行動に出た人が様々だなと感じました。投資を始めた人、副業をきっかけに起業で成功した人、不動産投資を軌道にのせ経済的自由を手に入れた人、一方でFXにのめり込み自己破産をした人、不動投資の詐欺に引っかかってしまった人、株式投資で大きく損をしてしまった人。この本の影響の大きさを改めて感じました。私もその中の一人ということになります。私は言わずもがな、投資を始めた一人です。投資を始めるまでのこれまでの私はというと、貯金は自動積立で月5万円程度しており、金融商品としては生命保険会社の個人年金や一時払いの貯蓄商品に加入はしているものの、お金を増やす努力をしてきませんでした。投資はリスクがあるから、元本を減らすリスクを抱えてまですることではない。安心安全、元本保証のみの運用しかしないと、ここでもまた頑固に決め込んでいました。この本を通じて、「金持ちになりたいならお金について学ばなければならない」という大原則を学びました。そして、投資について深く考えることとなったキーワードが次の言葉です。「本当の資産とは何か?」この「本当の資産」という言葉は初めて聞きましたし、考えたこともありませんでした。私はここから、自分では資産と思っていても実際は負債だったりすることがある。自分のお金を使うなら、買った時点で価値が減少してしまう消費財ではなく、「利益を生む本当の資産を買うこと」の大切さを学びました。ここをきっかけとして、私は投資にのめり込んでいくこととなります。

     第2章「投資信託、インデックスファンド、つみたてNISAの混同」

     投資にのめり込んでいった私ですが、その当時は正直いって、投資はリスク、株は損すると、もはやこのレベルです。一つ投資に夢中になったエピソードを紹介させてください。それは妻が言ったこんな一言でした。「朝早くに起きて、本を読むのはいいけど、その本のお金はどこから出ているの?せっかく努力するなら、お金が増える本でも読んで勉強してよ。ほら、最近『つみたてNISA』とか聞くじゃない。○○さんの家でも資産運用しているそうよ…」はい、皆さん、お付き合いありがとうございました。よくある夫婦の会話と言いますか、これを言われたときの私の心の中は、「うるさいなー」でしたね。ただ、今ではこの一言にとても感謝しています。私が資産運用や投資、お金の動画を見出したのは、妻の一言がきっかけで、「勉強して知識をつけて、ギャフンと言わせてやる」といったことも、モチベーションのきっかけとなったからです。そして、先程の章でご紹介した「金持ち父さん、貧乏父さん」に繋がっていくわけで。まぁ、人生において、何がきっかけになるかは分からないもんですね。自分で良かったと思える点は、その時点から今もずっと継続して、資産運用や資産形成について勉強を続けていることです。

     私は投資について、まずは動画で勉強しはじめたわけですが、どうも言葉が一人歩きして、次の「3つの言葉」が繋がりませんでした。それは、「投資信託」と「インデックスファンド」と「つみたてNISA」のです。それぞれ、言葉は聞いたことがあったり、自分の中では知っているつもりではあったのですが、では人に説明してと言われると、それは別の話で説明はできない。まさに、妻に説明してよと言われても、説明出来ませんでした。よく言われる言葉で、人に説明できていなければ、それは自分の知識になっていない状態です。逆を返せば、これを説明できるようになると、投資の一歩を踏み出せたことになるかなと考えて、まずはこの3つを自分の知識として落とし込むところから始めました。読者の方の中には、そんな基本的なことはいいよ、という方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、そういう方はぜひ次の章へ進んでください。それでは、ぜひ知りたい、復習のためにという方はお付き合いください。

     まず、それぞれを説明していくより、この3つの関係を整理したいと思います。まず、「インデックスファンド」は、「投資信託」という金融商品の一種です。これで一つスッキリしましたね。投資信託>インデックスファンドですね。次に、「インデックスファンド」と「つみたてNISA」ですね。この関係は、次の一文ではっきりすると思います。これから新たに「インデックス投資」を始るのであれば、「つみたてNISA」を活用することをお勧めします。つまりは、「つみたてNISA」というのは、「インデックスファンド」の中の一つの活用する制度ということです。これで3つのキーワードの関係性が分かりました。この3つのキーワードはバラバラではなく、とても密接で繋がっているということです。そして、その関係性は、「投資信託」>「インデックスファンド」>「つみたてNISA」ですね。本当に最初この3つがどうにも頭の中で紐付かなくて、理解に苦しんだ経験がありましたので、そんな私の経験からご説明させてもらいました。それでは、基本の基本かもしれませんが、3つの用語をそれぞれ簡単に説明させてもらいます。これから「インデックス投資」の魅力を語る上で、前提となる大切な知識です。

     「投資信託(ファンド)」とは、私たち投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。つまり、プロに任せる投資のことです。日本株だけに投資するファンド、世界中の株式に投資するファンド、株だけじゃなくて、債券や不動産にも投資するファンド、様々なタイプのファンドがあります。次に、「インデックスファンド」についてご説明します。インデックスは指標、ファンドは先ほどご説明のとおり、投資信託のことです。一言でいうと、「インデックスファンド」とは、株価指数などの指標に連動した運用を目指す投資信託のことです。ちなみに、ファンドには大きく2種類あり、①「インデックスファンド(指数に連動するファンド)」と②「アクティブファンド(指数に勝とうとするファンド)」に分かれます。「インデックスファンド」は、ベンチマーク(目標)と同じ動きを目指す投資信託で、一方「アクティブファンド」は、ベンチマーク(目標)より、良い成績を目指す投資信託です。ここでいう「指数」とは、日経平均、TOPIX(東証株価指数)、S&P500、ダウ平均のことをいいます。これで、「投資信託」と「インデックスファンド」は分りましたね。最後に、「つみたてNISA」です。多くの方が1度は聞いたことがある一方で、説明してくださいと言われると、少し戸惑ってしまうかもしれません。「つみたてNISA」とは、2018年1月からスタートした、積立投資専用の「NISA(少額投資非課税制度)」のことです。従来からあるNISA(一般NISA)同様、投資で得られた売却益や分配金は非課税となります。この言葉だけを聞くから、何かよく分からない制度に捉えてしまうのかなと思います。事実私がそうでした。次の説明を受けた時、すぐに理解できました。特定口座と「つみたてNISA口座」は何が違うのか?この2つの口座は並列で、「つみたてNISA」はただの口座名です。そして、その違いは「投資信託を売った利益や分配金に対して、税金がかかるか、かからないか」です。えっ、それなら税金がかからない方を選んだ方が得じゃないですか?はい、そうです。税金がかからない「つみたてNISA口座」を選んでください。「つみたてNISA」とは金融庁が現役世代を中心に安定的な資産を形成してもらいたいという想いで、導入した制度です。せっかく金融庁が用意してくれた制度です。これは使わないわけにはいきませんね。ということで、「投資信託、インデックスファンド、つみたてNISAの混同」について、整理しました。基本ではありますが、正しい知識、正しい理解をして、ぜひ投資の一歩をスタートしていきましょう。

    第3章 「インデックスファンドの5つの魅力」

     では第3章では、いよいよ「インデックスファンドの5つの魅力」についてです。「5つの魅力」の前に、インデックス投資の魅力を一言でいうと、それは初心者でもできる投資なのに、成績はプロ並みという点だと思います。それは私が投資を始めて、まだ1年も経っていない初心者にも関わらず、勉強を始めて、1か月足らずで投資をスタートしていて、プロ並みの成績を出せているという事実が物語っていると思います。この章では説明する「5つの魅力」とは、次の5点です。魅力1:手間がかからないこと、魅力2:少額から購入でき、広範囲な分散投資が可能なこと、魅力3:知識に乏しくても大丈夫、魅力4:税法上有利、魅力5:アクティブファンドより、一貫して高いリターンを上げてきた、の5点です。一つずつ見ていきましょう。

     魅力1:手間がかからないこと

     株式投資というと、トレードやギャンブルのイメージを持つ方が中にはいらっしゃると思います。正直いって、私がまさにそうでした。株や投資に手を出す人は、ギャンブル好きだなと、なぜ元本が減ってしまうかもしれないリスクを負って、投資するのか分からない、と思っていました。イメージは画面が2つ、3つ並んでいて、画面の前で張り付いて、チャートとかグラフを見ながら、売ったり買ったりを繰り返すトレーダーのような存在です。テレビやネットで話題になるのは、短期間で数億円稼いだ敏腕トレーダーとか、証券街の株価ボードを見てうなだれる人たちばかりです。側から見てても絵になるし、派手なので目立つわけですね。私の中では、株式投資をする方というのは、そんなイメージしかありませんでした。

     しかし、インデックス投資は、そんな投資スタイルではありません。時間をかけて、市場経済の成長の恩恵を受けるといったスタイルのため、先ほど挙げた頻繁なトレードや日々の株価の値動きに一喜一憂といったこととは、基本的に無縁です。投資をしさえすれば、あとはどっしりと構えていればOKということです。インデックス投資は、銘柄選択もしなければ、投資タイミングもはかりません。毎月定期的なタイミングで同じ金額を積み立て、あとは何をせずに、じっくりと寝かせておくだけという投資手法です。インデックス投資は、始めると分りますが、本当に「手間がかからない」のです。

    魅力2:少額から購入でき、広範囲な分散投資が可能なこと

     私の中で、株式投資をする方は、お金持ちで、自分には関係のないものだと考えていました。本当にこれが私の投資に対するイメージです。ただ、知れば知るほどに、過去の自分の認識がどれだけ恥ずかしいものだったかと反省します。改めて知識な財産だなと感じました。インデックス投資であれば、数百円〜数千円程度で、世界中の株式・債券に投資ができます。ただ、ひと昔は投資、資産運用はお金持ちのための制度でした。私が抱いていたイメージ、印象はこのひと昔の前のもので、今はもう時代遅れのイメージです。今は金融法制がしっかりと整備され、様々な金融商品が生まれ、インターネットが広がりました。その現在では、多くの方が手軽に様々な資産に投資ができるようになりました。インデックスファンドは、史上稀に見る素晴らしい発明品です。今の私なら分ります。誰でも資産を増やせるチャンスが与えられていて、そのチャンスを掴むかどうかは自分次第だということを。実は投資信託の最低購入金額のハードルの低さは、世界的にも日本が進んでいる部分です。楽天証券などを使えば、投資信託は100円で始めることができます。そのチャンスを活かしましょう。そのうえで、株式や債券、不動産といった複数にまたがる資産に分散投資、また個人では投資しにくい国や地域に分散投資をしましょう。

    魅力3:知識に乏しくても大丈夫

     インデックスファンドに投資するのに、難しい知識は要りません。もちろん全く勉強が必要ないということではありませんが、例えば個別株式の売買、FX取引や不動産投資、こういった投資と比較すると、求められる知識量は全然異なります。ステップは(1)ネット証券(SBI証券か楽天証券)で証券口座を開設する (2)資金を準備する(少額でOK) (3)口座に入金する (4)商品を選ぶの4つです。全ての方には当てはまりませんが、最近では確定拠出年金(DC)を採用する企業が増えています。この確定拠出年金の研修が、そのままインデックス投資に活用できます。インデックス投資は、お金の基礎知識の一つとして、日常生活や会社でも役に立ちます。

    魅力4:税法上有利

     通常、株取引で利益をあげた場合には、その取引に対して税金がかかります。ところが、インデックス運用では税金がかかりにくく、このデメリットを最小化することができます。例えば、20万円で買ったものが120万円になり、100万円利益が上がったとします。その上がった利益に対して1回売ると、その時点で20%の税金がかかります。ただ、このインデックス運用をしている間は、税金がかかりにくく、このデメリットを最小化することができます。どういうことかといいますと、頻繁に売買を行わないため、最後の最後、数十年後に売却する時まで課税されないということです。インデックス投資の場合は、頻繁に売買を行わずに、最後の最後売却したその1度にしか税金がかからないので、税金の税法上のメリットが非常に大きいといえます。また先ほどご説明した、「つみたてNISA」を使えば、優遇税制の対象となり、そもそも利益に対して税金がかかりません。このように、税法上有利な点がインデックス投資の魅力の一つです。

    魅力5:アクティブファンドより、一貫して高いリターンを上げてきた

     インデックス投資は、「平均」的なリターンを狙う投資法です。「平均」と聞くと、あまり良くない印象を抱きますが、そんなことはありません。実は資産運用の世界では、「平均」を上回る成績を残すのは非常に難しいことです。理由は次の2つが儲けを侵食してしますからです。一つは運用手数料、もう一つは取引手数料です。一方で、平均を上回る成績を目指す投資方法をアクティブ運用と呼びます。第2章で簡単にご説明した内容です。アクティブ運用は、通常インデックス運用より、高コスト(運用手数料と取引手数料がかさむ)なため、全体として見るとインデックス投資に勝てない傾向にあります。米国において、過去40年にわたるデータを検証したところ、プロの運用するアクティブファンドのうち約7割は、平均的な成績未満だったことが証明されています。もちろん、インデックスファンドに勝てるアクティブファンドがあることも事実です。しかし、問題が2つります。1つ目は、そういったファンドは少数派であること、2つ目はインデックスファンドに勝つ、アクティブファンドを事前に当てることはできないという点です。この2点の問題は非常に大きく、明確な解決策がありません。そういうことを加味しても、インデックスファンドの魅力が勝るといえます。

    第4章 「インデックス投資を失敗させないための5つの重要なこと」

     それでは、次に魅力がたくさんあるインデックス投資ですが、無条件に誰でも成功できるわけではありません。次にインデックス投資を失敗させないために、重要な5つを紹介したいと思います。

    (1)自分のリスク許容度を知る方法

     リスク許容度というのは、簡単にいうと、どれだけ損失に耐えることができるかということです。リスク許容度は自分にしか測ることができません。どうやっても他人では測ることはできません。人が教えてくれることではありませんので、自分自身で見極める必要があります。なぜこういうことを考える必要があるかといいますと、株価は一辺倒でずっと右肩上がりで上がっていくわけではないからです。最終的には、長期市場で見ると、例えばアメリカ市場は、右肩上がりであることは事実ですが、上がったり下がったりを繰り返しながら、最大下落では70%〜80%ほど、株価が落ち込んだタイミングも存在します。そこまでいかずとも、資産が50%、半分になってしまうなんてことは、特に不思議なことではありませんし、実際に過去に起きている事実です。そして大切なことは、資産が半分になってしまった時に、自分自身が耐えられるのかという点です。

     リスク許容度を測るヒントを挙げます。年齢、家族構成、収入水準、資産水準、投資経験、性格などこういった視点でヒントを得て判断していきます。例えば、若い人、独身の人、高収入の人、たくさんの資産を持っている人、投資経験が豊かな人、物事に動じない人などこういった方は比較的リスク許容度が高い可能性があります。要するに、積極的にリスクをとった資産運用ができるということです。若い方の場合だと、多少の株価の上がり下がりに動じることなく、年金などの今すぐに絶対必要なお金ではない分、長く構えることができるのでリスク許容度は高いといったように、人それぞれと言えます。子供や奥さんがいない独身の方の方が、家庭を持っている方よりはリスクを自分一人で受けることを考えると、リスクがたくさんとれたりなど想定できるかと思います。この書籍を読んでくださっている方も様々な方がいるかと思いますので、ご自身に照らし合わせてぜひ読み進めてください。

     株価が暴落すると、資産が半減したりすることがあります。その状況をリアルにイメージした時、どのような状態になりそうですか。これが分からないままインデックス投資を進めると、不況の時にパニックになる可能性があります。インデックス投資というものは、あくまでも長期的な右肩あがりの市場にかける投資なので、短期的な暴落はむしろ歓迎です。ですから、自分がどこまでの損失に耐えることができるかという点は、投資を始める前にしっかりと向き合う必要があります。

    (2)リスク許容度に応じたポートフォリオを組めること

     自分のリスク許容度を正確に把握できたとしても、そのリスクに見合うポートフォリオ(投資している資産の組み合わせ)を作れるとは限りません。なぜなら、どんな資産にどれほどのリスクがあるかはなかなか分からないからです。投資初心者の方にとっては、なおさらかと思います。例えば、次の資産のリスクの高さ、低さをイメージできますか。例えば、先進国株、新興国株、先進国債券、新興国債券、不動産、ゴールド、などこれらがどのくらいリスクが高いのか、低いのか、過去の暴落の中で、どのくらいの期間で、どのくらいの規模で暴落したのか、ということを数字で、もしくはイメージでどれだけの人が答えられるかというと、これはなかなか難しいかなと思います。投資初心者の方だとイメージがわかないと思います。なんとなく、株式よりも債券の方がリスク許容度は高そうといったイメージはあるかもしれません。投資を始める前の私がそうでした。インデックス投資をする際に、勉強すべきところは、このような点です。

     この勉強すら面倒だとか、嫌だと思う人は資産運用はされない方が良いと思います。はっきり言って、インデックス投資よりもお手軽かつ信頼性の高い投資はないと思います。インデックス投資が無理なら、「貯金特化の生活スタイル」の方が人生穏やかに過ごせると思います。

    (3)一括投資せず、投資タイミングを分散させること

     インデックスファンドを買い付けるタイミングは分散させましょう。それは「ドルコスト平均法の恩恵」を受けられることが理由です。定期購入により、資産の平均取得額を有利にする方法のことを言います。相場が過熱して、資産価格が割高になっている時には、購入量が減り、相場が冷えて資産価格が割安になっている時には、購入量が増えるという特徴があります。金額を事前に決めておいて、定額を買い付けることがとても大切なことです。多くの方が、高くなってくるともう少し抑えておこうかなと買い控えしたり、逆にもっと購入しておけば良かったといつもより多く購入したりと、どうしてもそこに感情が入ってきてしまいます。だからこそ、感情を入れずに、インデックス投資に合う「ドルコスト平均法」が投資方法として相性がいいと言えます。

     一方で、推奨されていないことは、貯金300万円をいきなり全額ファンドに入れたりする方がいますが、これは避けましょう。過去から導き出せる事実を受けて、10年先や20年先には右肩上がりになっている確率が高いなら、一括投資しても良いのでは、と考えてしまいそうですがそうはいきません。私も当初は一括投資しようか、分割投資しようか悩みました。しかし、こと資産運用、投資の世界においては、「慎重に少しずつ購入していていく」、1-3年ぐらいに分けて、徐々に買い進めるということが、無難な選択と言えます。

    (4)いつどんな時でも投資を継続すること

     インデックス投資は基本的に長期投資が前提となります。途中でやめることさえしなければ、高い確率で勝てる投資手法です。隙がないのがインデックス投資です。理論的な面においても、インデックス投資の核になっている理論は、ノーベル経済学賞を受賞しています。また実証的な面でも、過去数十年にわたる米国株式市場のデータを見ると、15年以上の長期投資をしていれば、マイナスにならないという裏付けがされています。要は長期で続けてさえいれば報われるということです。

     しかし、不景気や暴落がきて半値になったファンドを信じ続けることは想像しているよりも難しいことです。私も投資を始めて、1年未満のため、暴落を経験したことはありません。歴史的に見れば、いつかは株価は戻ってくるはずだけど、そのいつかを信じることができず投資家から脱落して、損しています。これも過去の事実です。正直、こんなにもったいないことはありません。いつどんな時でも投資を継続することが、インデックス投資を失敗させない重要なことの一つです。

    (5)年に1度だけやった方がいい「リバランス」

     リバランスとは、ポートフォリオをつくった後に、相場変動などで、変化した投資比率を見直し、値上がりをした資産を売却し、値下がりした資産を買い増すなどによって、ポートフォリオの構成を理想の比率にメンテナンスすることを言います。もう少し詳しく説明します。当初試算配分が株式50%、債券50%の比率で試算100万円を株式50万円、債券50万円で運用していました。その後、株式の試算価値が上昇したことを受け、株式が70万円となり、債券はそのまま50万円の合計120万円となると,試算配分の比率は株式58%、債券42%と崩れてしまいます。そこで、株式を10万円売却して、債券を10万円購入すると、合計120万円が株式60万円、債券60万円で、当初の試算比率の50%に戻ります。このように、調整することをリバランスと言います。

     リバランスしないと、段々と機能が損なわれていき、最後は非常に不快な結果を招くことになります。基本的には放置で良いインデックス投資ではありますが、年に1・2回のメンテナンスだけは、絶対に怠らないようにしましょう。

    第5章 「インデックスファンド選びの4つのポイント」

     最後の章では、「インデックスファンド選びの4つのポイント」について、絞ってご説明します。結論から言いますと、次の4点です。①コスト ②トラッキングエラー ③純資産残高 ④信託期間 です。一つずつ確認していきましょう。

    (1)必ずチェックして欲しい2大コスト

      投資信託には必ずチェックして欲しい2大コストがあります。1つ目は販売手数料、2つ目は信託報酬です。販売手数料は投資信託を売ってくれる会社に支払う手数料のことです。銀行の窓口で購入すれば、銀行に支払うし、証券会社で購入すれば、証券会社に払います。無料のものから、購入価格の数%まで幅があります。全く同じ投資信託を買っても、売り手によって異なりますので、ここは注意しておきたいですね。ここは見落としてしまいがちですが、非常に重要な点です。皆さんに一つ質問です。全く同じ商品で同じサービスのA商品1000円、B商品500円があります。どちらを選びますか。十中八九、Bを選びますよね。ただ、これが投資信託の販売手数料になると、A商品を選択している方がいるという事実を知っておく必要があります。そのような選択をしないためにも、知識が大切です。

     2つ目は信託報酬です。投資信託を持っている間中、持っている額✖️数%を毎年支払います。それはこの3社に分配されます。①運用してくれる運用会社 ②資産を管理してくれる信託銀行 ③事務管理をしてくれる会社 です。0.1%という安いものから、3%を超えるものも存在します。実際に驚くような高コストファンドが販売されています。先ほども少し言いましたが、コストは出来るだけ安いにこしたことはないですよね。特にインデックスファンドでは、無駄なコストを抑えることが重要です。

    (2)トラッキングエラー

     トラッキングエラーと言われると、もう何のことと思ってしまう方もいるかと思いますが、分りやすくご説明します。インデックスファンドには、目標としている指数があるという話をしました。S&P500、日経225、TOPIX、ところが、インデックスファンドの実際の運用成績は、指数の動きと完全に一致しません。例えば、日経225では1年で4%リターンがあったのに、日経225を目標にしているインデックスファンドは3%の利益しかなかった。同じ日経225に投資しているのに、一方は4%、そして自分が購入したインデックスファンドは3%しかないのは納得がいかないですよね。ここで登場するのが、「トラッキングエラー」です。つまり、ファンドの実際の運用成績が、指数の動きとどれくらい違っているのかを示す指標です。

     インデックスファンドというのは、指数との差が小さいほど優秀なので、トラッキングエラー は小さいほど良いということとなります。ここは重要なポイントです。トラッキングエラー がゼロの投資信託は存在しません。なぜかと言いますと、例えば日経225に連動するインデックスファンドを作ろとすると、日経225は225銘柄の単純平均なので、225銘柄を全部1株ずつ購入しておけば、ファンドの実績は日経225と連動するはずです。ただ、それは理論上であって、いざファンドを作ろうと思うと、商売をするために別の機関に監査してもらう必要があったりと、想定以上の費用や問題が出てきます。詳細については、ここでは割愛させていただきますが、要は完全に指数に連動するように運用するのは非常に難しいということです。トラッキングエラーは必ず発生はしてしまいますが、このトラッキングエラーをいかに小さくするかが、ファンド運用者の腕の見せ所となります。素晴らしいインデックスファンドはこのトラッキングエラーが小さく、一方選んではいけないファンドはこのトラッキングエラー が非常に高いので注意する必要があります。

    (3)純資産残高

     ファンドに投資されている資金の合計は投資信託の規模をあらわしています。純資産残高は大きい方が優良なファンドです。①コストが安くなりますし、②トラッキングエラー も小さくなりやすく、③途中で運用中止になる可能性も低いです。要するに、安定的に運用するには規模が必要ということです。純資産残高ランキングから少しだけ規模感を見てますと、1位は純資産残高は1兆円を超えており、100位のファンドでも、1000億円は超えています。一つ基本として、気をつけておく点としては、この純資産残高ランキングの上位から、ファンドを選んではいけないという点です。資産残高ランキング上位ファンドが、素晴らしいファンドとは限りません。この点は注意が必要です。また資産残高の目安としては、30億円以上が望ましいと言われています。ファンドの購入の際には、30億円以上かどうかは事前にチェックしましょう。

    (4)信託期間

     投資信託は運用する期間のことで、①いつから運用されていて、②いつまで運用されるのか、この2つがポイントとなります。①いつから運用されているのかについてですが、投資信託の運用開始日のことを設定日といいます。設定日は最近ではない方が安心です。なぜなら、設定びが最近だと、過去の運用状況をチェックすることができないからです。運用者の信用などでカバーできる場合もありますが、できれば3年分くらいはチェックしたいところになります。次に②いつまで運用されるのかという点ですが、投資信託の運用を終える日のことを償還日といいます。償還日が決まっているファンドと無制限となっているファンドがあります。購入してすぐに運用が終わってしまっては意味がありませんので、償還日が近いファンドは避けるようにしましょう。2022年まで運用します、というファンドに2020年から投資をしても期間が短く意味がありません。

     

    (まとめ)

     現在、私が行っている投資は大きく分類すると以下の7つです。(1)つみたてNISA・夫婦【限度額】 (2)ジュニアNISA・子ども2人分【限度額】 (3)インデックス投資 (4)米国ETF (5)米国高配当株ETF (6)日本の高配当株投資(個別企業) (7)不動産REIT です。もちろん同時に始めた訳ではなく、一つずつ順番に初めていきました。スタートは、インデックス投資、つみたてNISAからです。皆さんにここで言っておきたいことは、私は「投資初心者」という事実です。もちろん、投資を始めてはおりますので、超初心者ではありません。ただ、まだ投資を勉強し始めて、投資を実際に始めて数ヶ月といったレベルで、1年も経過しておりません。この書籍を読まれている方の中には、既に投資を始めている方、始めたいけどまだ始めていない方、まだ興味もなく始める気はない方、様々かと思います。最後に、私からお伝えさせていただきたいことは、「もっと早くに始めておけば良かった」ということです。投資を始めて、自分の人生における資産形成が大きく変わりました。考え方も将来取り得る選択肢も変わりました。もちろん人によっては向き不向きがあるかと思います。ただこれからの時代において、投資をするという選択は、一人ひとりがより真剣に向き合う必要がある選択肢となると思います。この書籍にまとめられている「インデックス投資」における内容で、少しでも皆さまの人生が豊かになることをお祈りし筆を置きたいと思います。最後までお読み頂きありがとうございました。

     

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